上図のように、イギリスでは健康に過ごせる室温推奨値を21°C、18°Cまでが許容できる室温。16°C未満では呼吸器系の疾患に悪影響があり、12°C以下では血圧や心臓・血管の疾患の危険が高まるとしています。一方日本はどうでしょう?冬場最低室温が10°C以下になる家も珍しくはありません。10°C以下はイギリスの指標では「低体温症を起こす」ほど危険な寒さです。このように室温・部屋間の温度差は健康リスクと大きな関係があります。大切な家族を守るために住まいの温熱環境(室温)ついて考えてみることはとても重要です。
下図は右へ行くほど断熱性能が高いことを表します。脳血管疾患や心疾患のように生死に関わることだけでなく、老若男女が日常的に経験する軽い疾患においても断熱性能が良い家に引っ越すと症状が改善する人の割合は増えていきます。このように、1年のうちで最も長い期間を占める冬の室温をいかに暖かくするかは、日常の健康から生死に至るまで多岐にわたって影響を与えます。断熱性能を高めて家を暖かくすることで、肌の乾燥を防ぎ血行も良くなります。皮膚のかゆみ、風邪、腰痛などの症状が軽減するという事例も多くあります。
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住宅が結露やカビによる老朽化に陥ることなく長持ちするのは室内温熱環境が大きく影響します。先進国の『滅失住宅の平均寿命*』を比較したデータでは、アメリカの住宅が約66年、イギリスの住宅が約80年であるのに対し、日本の住宅は約32年でした。確かに「築30年」を越えると「土地の価値しかない」「建て替えないと住めない」という印象、すなわち日本の住宅寿命は他国に比べて短く、築年数が一定の限界を超えると価値が低下すると感じられる傾向があるということです。
日本の住宅と諸外国の住宅との規制の大きな違いのひとつに「冬場の夜間の室温」の規定があります。地震大国の日本では「耐震性能」はよく研究されており、実際の新築時にも耐震の規制があり、構造計算等も用いられている一方で、住宅内の「温熱環境(室温)」に関する規制はありません。諸外国では、『断熱性能』(壁体内結露のリスクの低減)に重点を置いており、これが住宅の耐久性と資産価値向上に繋がっています。実際、高断熱の住宅は中古市場でも一般的な住宅と比べて高値で取引されています。
断熱リフォームは、建物のエネルギー効率を向上させるため、将来的なメンテナンス費用の削減や節約に繋がります。これにより建物の総合的な価値も向上する可能性があります。断熱リフォームは初期投資が必要ですが、その後のランニングコストの削減や環境への負荷の軽減など、長期的な視点で見ると多くの省エネ経済性のメリットがあります。
断熱リフォームにより住宅の外部からの熱の侵入や内部からの熱の逃げを防ぎ建物の断熱性能が向上します。これにより冬季は暖房効率が良くなり、夏季は冷房効率が向上します。断熱性の向上により、居住空間の快適性が向上するだけでなく、冷暖房のエネルギー消費を削減できます。
断熱リフォームにより、建物全体のエネルギー消費が削減されます。特に古い建物や断熱性能の低い建物では、リフォームによる省エネルギー化が顕著です。これにより、暖房や冷房にかかるコストが削減されるだけでなく環境負荷も軽減されます。さらに、断熱リフォームにエネルギー効率の高い設備や断熱材を使用することで、住宅全体のエネルギー消費量が削減され、光熱費の削減にもつながります。
エネルギー消費の削減は、CO2排出量の低減にもつながります。断熱リフォームにより建物のエネルギー効率が向上することで、地球温暖化対策、資源の節約、環境保護など、持続可能な社会の実現に向けた総合的な環境への貢献が期待されます。
断熱リフォームにより、室内の温度や湿度の安定性が向上します。寒さや暑さを抑えることで、居住者の快適性が増し健康面にも良い影響を与えます。適切な室温が維持された居住環境では、健康リスクを低減し、特に冬季の寒さによる心血管疾患や呼吸器疾患のリスクを軽減します。これにより、医療費の削減にもつながります。
多くの国や自治体では、断熱リフォーム、高断熱・高気密住宅に対する補助金や税制優遇措置を提供しています。これらを利用することで初期投資の負担を軽減できます。
※補助金や税制優遇の制度では、予算や応募件数の上限が決められている場合があります。適切な方法やタイミングで申請したとしても、予算や応募件数が上限に達した場合は、受け取れないこともあります。
断熱リフォームでエネルギー効率や耐久性が向上した建物は快適な住環境を提供するため、住宅の資産価値が向上します。将来的に売却や賃貸する際に高い評価を受けやすくなります。
建て替えか?リフォームか?
建て替えるべきか?リフォームするか? 断熱リフォームのメリットをご紹介
家を建て替えるべきか、それともリフォームで十分か、「建て替えorリフォーム」はいざとなると悩ましい比較です。今までの日本では、一定の築年数が経過した住宅は、ほとんどが「スクラップ・アンド・ビルド(解体と建て替え)」の一択でした。しかし、近年では国も「既存住宅(ストック住宅)の活用」を謳っており、従来の耐用年数ではなく、実際の使用可能年数で評価する動きも出ています。既存住宅を適正にリフォームし、既存住宅の居住可能年数を延ばすことで、空家減少への効果も期待されています。
最近では、数十年前に製造された自動車を「レストア」する。といった話題もメディアで見かけることがあります。ヴィンテージカー、クラシックカー、あるいはヒストリックカーやノスタルジックカーなどと呼称されることもあります。「レストア(=restore)」とは、「復元する」「復活させる」といった意味があります。特に車のことを指してレストアと言う場合には、旧車を修理して、本来の乗れる状態まで戻すことをいいます。築年数が経過した住宅も、自動車の「レストア」や「オーバーホール」と同様にしっかりと手を入れることで、新築住宅に暮らすのと同じ様に快適に暮らすことができます。
断熱リフォームのメリット
コストの抑制
新築には多大な費用がかかりますが、既存住宅のリフォームなら、解体費用、地盤改良、基礎工事などの費用を削減し、予算を大幅に抑えることができます。特に、断熱リフォームは既存の住宅を最大限に活用しつつ、住まいの快適性を劇的に向上させることが可能です。予算内で理想の住環境を手に入れたいとお考えの方にとって、リフォームは非常に魅力的な選択肢となり得ます。
快適性の向上
高気密高断熱の住宅は、冬は暖かく夏は涼しい快適な住環境を提供します。断熱リフォームを行うことで冷暖房の効きが良くなり、年間を通じて快適な室内環境を維持できます。低温による健康被害のリスクや部屋間の温度差による不快感や家庭内事故、住宅の耐久性を低下させる結露の心配も軽減されるため、健康的で快適な生活を送ることができます。
光熱費の削減
断熱性能が向上することで、冷暖房効率が上がり、光熱費の削減に繋がります。長期的に見れば、リフォームにかかる初期投資は、その後の暮らしで継続的に生じる光熱費の削減で十分に回収可能です。また、エネルギー消費の削減は環境にも優しく、持続可能な生活を実現する一助となります。
環境への配慮
断熱リフォームは、エネルギー効率を高めるだけでなく、二酸化炭素の排出量削減にも貢献します。環境に配慮した住まい作りは、未来の世代への責任を果たすことにも繋がります。
資産価値を高める効果
設計事務所でもある当社では、新築住宅の設計の際には、建築する土地の条件を与件として設計を進めていくように、リノベーションでは、既存住宅の現状を与件として捉えた設計とデザインを進めていきます。既存の構造や歴史を活かしつつ、最新の技術と意匠設計を融合し、住空間そのものを現代のニーズに合わせて改良することで住み慣れた家に新しい命を吹き込むと同時に、住宅の資産価値を高める効果も望めます。
断熱リフォームは、コストパフォーマンス、快適性、光熱費削減、環境への配慮、そしてリノベーションの魅力といった多くのメリットを提供します。建て替えを考える際に、リフォームの可能性も検討してみてはいかがでしょうか。当社では、お客様一人ひとりに合わせた最適なリフォームプランをご提案いたします。お気軽にご相談ください。
耐震リフォーム(オプション)
耐震改修・制震リフォーム
日本は地震大国ですが、あなたの家は本当に安全でしょうか?過去の大地震から学んだ教訓を活かし、現代の建築物には高度な耐震性能が求められています。しかし、1981年(昭和56年)以前に建築された木造住宅はその基準を満たしていないことが多く、住民の安全を確保するために耐震改修が急務です。耐震改修・制震リフォームは、家族と財産を守るための効果的な対策です。
耐震改修の必要性と基本概念
近年、日本における地震活動の活発化が報告されており、耐震改修の必要性が急速に高まっています。今こそ、耐震改修の意義と基本概念を理解し、その必要性を認識する時です。耐震改修は、建物の安全性を高めるために行う工事です。特に老朽化した建物や設計基準が古い建物にとって、耐震改修は不可欠です。
耐震改修が必要な建物の条件と目的
耐震改修が必要な建物には、特定の条件があります。例えば、1981年以前に建てられた建物は耐震基準が現行の法律に合致しておらず、特に注意が必要です。また、地盤が弱い地域に建てられた建物も耐震改修が求められる場合があります。1995年の阪神・淡路大震災では多くの建物が倒壊しましたが、この災害後に耐震基準が見直され、改修工事が実施されました。耐震改修により、多くの建物が倒壊を免れ、人的被害も減少しました。耐震改修の目的は、人々の安全を確保し被害を最小限に抑えることにあります。建物が倒壊しないようにし、揺れによる建物内外の被害を軽減することです。これにより、地震発生時に人命を守るとともに、住環境や財産の保全を図ることが可能となります。
耐震診断の基本と流れ
耐震診断の基本的な流れは、まず建物の状況を確認することから始まります。専門のスタッフが現地で建物の構造、材料の劣化状態などを詳しくチェックします。例えば、壁にヒビが入っていないか、基礎部分に目に見える損傷がないかを確認していきます。また、改修後のメンテナンスや定期的なチェックも重要です。
耐震改修の方法と工法
住宅における耐震改修手法としては、まず壁や柱の補強が挙げられます。木造住宅では、筋交いやブレース、耐震パネル、制震ダンパーを使用して壁を強化します。また、基礎の補強も重要です。既存の基礎が劣化している場合、補修や補強を行い、建物の全体的な耐久力を向上させます。
耐震改修リフォーム
耐震改修リフォームによって、地震に強い住宅を実現しましょう。1981年以前に建設された住宅は旧耐震基準で建てられており、耐震性が低い可能性が高いとされています。これらの住宅に耐震補強を施すことで、耐震性能を現行基準まで高めることができます。
制震改修リフォーム
制震改修リフォームは、地震による建物の揺れを軽減するために重要です。制震技術を取り入れることで、地震のエネルギーを吸収し、建物の変形や損傷を最小限に抑えることができます。たとえば、制震ダンパーを設置することで建物の揺れを吸収し、地震動の振幅を減少させるケースが増えています。制震改修リフォームにより、建物の安全性と居住者の安心感を大幅に向上させましょう。
改修工事の流れと完成後の維持管理
改修工事は、事前の調査と設計から始まります。基礎や外壁などの主要な構造部分の補強を行い、その後内装や設備の補強作業に進みます。工事の途中で定期的に検査が行われ、設計図通りに進んでいるか確認されます。工事完了後も、定期的な点検とメンテナンスが重要です。
耐震改修は、一時的なコストがかかるかもしれませんが、長期的には大きなリスクを回避するための重要な投資です。専門家と連携し、適切な耐震改修を行い、安全で安心な住まいを実現しましょう。
今のお住まい 断熱リノベーション - リノベーションの流れ
STEP
現況確認
現在のお住まいについて、目視による確認を行います。戸建ての場合は、外回りのクラックや劣化状況、シロアリや雨漏り跡の有無なども確認します。マンション・リフォームの場合は、独断で動かすことが出来ない部分があります。特に室内の梁や配管経路の位置などが重要です。
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要望相談
現況を踏まえて、リフォームをご希望の箇所やリフォームの目的、ご予算など、ご要望をお伺いいたします。
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お見積
現況確認とお伺いしたご要望を踏まえて、工事に必要な材料や作業を積算の上、概算にてお見積もりを作成いたします。
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ご提案
現況確認とご要望を基に、最適と考えらえるプランをご提案いたします。この1stプランをもとに打ち合わせを重ね、変更や修正を経て、最終的にご判断いただきます。
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ご契約
検討の結果、工事に入る場合は、ご契約書を締結させていただきます。
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施工
ご契約時のプランに沿って、リフォーム工事を行います。
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完了確認~工事完了
工事完了後、お客様に施工状態をご確認いただき、ご納得いただいた上で工事完了となります。
一級建築士事務所 広島県知事登録17(1)第5268号 広島県知事許可(般6)第36991号
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