狭小地を感じさせない大きな吹抜けのある家

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狭小地を感じさせない大きな吹抜けのある家。

奥様のお母さまの家を建替え。夫婦、子供4人、おばあちゃんの7人家族。
建て替え前の家も二世帯住居だったが、二つあるキッチンのうち一つは物置になっていたり、家族7人が集まるには手狭だったりと大家族が住まうには物足りないことが多かった。
また、住宅密集地の敷地は三方を住宅で囲まれているため2階はもとより1階もいつも暗かったことも建替えの決め手になった。

新居は大きな天窓のお陰でお天気の良くない日も屋根裏部屋から階段下まで光が落ちる明るい部屋に変身。
キッチンは一ヶ所にしたが、Ⅱ型キッチンで回遊できるプランにして親子三代が行き交っても動きやすい。
ダイニングテーブルはキッチンと一体の造作で7人が一緒に食事を楽しむための空間づくりを担っている。
大家族のための工夫が詰まった明るく、動線の良い家に仲良し家族の笑い声が溢れる。

LDK

LDK

勾配天井の吹抜けにトップライトを配置することで採光と空間の広がりを確保。床、造作ダイニングテーブル、腰壁など手の触れる所には無垢の木を使い、木の面積を多くやわらかな印象に。階段と手摺はシャープな黒の鉄骨で統一し、LDK空間に奥行を感じられるデザインにした。

Stairs

Stairs

屋根と壁で囲まれ、屋内から外へ伸びるインナーバルコニーはプライバシーを守りつつ家族と愛犬が一緒に楽しめるよう計画したスペース。

       

大きな窓を開けて外の空気感を家の中に取り込めば、家にいながら風や光、自然を感じられる。

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Kitchin Dining_1

Kitchin Dining_1

三面を住宅に囲まれて、外からの視線が気になる窓は少し高い位置に設置し、空を見上げるカーテンレスが可能な窓に。

Kitchen Dining_2

Kitchen Dining_2

キッチンと一体で造作したダイニングテーブルは大家族が一度に集う、家族の中心になる場所。キッチンと横並びにすることで配膳・片付けが簡単にできる。

Facade

Facade

Living

Living

主に子供たちの物を収納するスタディコーナーの隣には仏壇を収納。リビングの中心に置きいつでも手を合わせられるが軸まわし扉でインテリアに馴染むように配慮した。

Shoe Cloak

Shoe Cloak

玄関脇にある大容量の扉付き土間スペースは外で使う物の他にもストック品の仮置き場としても利用できる。二世帯家族が出入りする玄関をすっきり見せられる。

Powder Room

Powder Room

洗面台は間取りの中心にあり、帰宅時、起床時、就寝前など家族が必ず歩く動線上に配置した。複数人が同時に使える大きな鏡は空間を広げる役割もある

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Sanitary Room

Sanitary Room

バスルームへ続く造作洗面台は清潔な雰囲気で、自然光の入る明るい鏡の前でメイクができる。鏡面を大きくとり、同時に複数人が使用できるサイズで家族の動線がぶつからない。

Kitchen

Kitchen

Ⅱ型(セパレートキッチン)はキャビネットの収納量が約1.5倍になり調理道具や家族の多い家庭にはお勧め。複数人で効率よく料理されている様子からは二世帯で暮らす仲の良いご家族の雰囲気がうかがえる。

Stairs

Stairs

木製周り階段と鉄骨のストレート階段を組み合わせた階段。風も空気も通すリビング階段は高性能住宅だからこそできるデザイン。。

DETAILS

狭小地を感じさせない大きな吹抜けのある家

  • 所在地:広島市安佐南区
  • 敷地面積:29.37 坪(97.09m²)
  • 延床面積:28.72 坪(94.95m²)
  • 家族構成:大人3人 子供4人
  • Ua値:0.43W/m²K
  • C値:0.1cm/m²
  

DESIGN

「三方を住宅で囲まれた住宅密集地にある30坪弱の敷地。西の道路面以外に直射日光を取り入れることは望めない。祖母から譲り受けた家に二世帯7人が暮らすが、老朽化や暑い・寒い・暗い環境を改善するために家族はリフォームでなく建替えを選択した。施主様の要望の中で建築家が的を絞ったのは「家族7人が一緒に集える空間づくり」と「 明るさ」。

まずは全員が集える場所と各個人の個室のための必要な面積取り。限られた枠に大家族の暮らしを組み込むため上に伸ばしたプランだが、コストを考慮して2階建て+ロフト子供部屋を提案。家族が一緒に過ごす場所は廊下がない回遊プランを提案。キッチンダイニングが中心で、お風呂・洗面・階の移動でも動線がぶつかることがない。2FのLDK・水廻り等、パブリックスペースを挟んで1Fとロフトにプライベートスペースを配置することで、7人のプライバシーにも配慮した。

明るさはリビング階段+吹き抜けと天窓で解消。縦長のプランに対し素直に光も上から下へ落とすプラン。密集地の視線を避けた天窓以外に大きな窓を設けずとも鉄骨階段を抜けて下まで陽射しが落ちるので結果、玄関・土間収納も明るい空間になった。壁面の窓に採光を頼らなくても良い分室内に大きな壁ができ、壁面収納も充実。1Fで就寝する際にも防犯面での安心感がある。密集地にある限られた光を最大限に使ったデザインは高性能住宅だからこそ叶えることができたプランである。」

建築家/松浦 伸一郎(MADo 一級建築士事務所)

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